型取り・複製の初期投資はいくら?【デスフィズ製作】

デスフィズ製作

こんにちは、MIBです。

皆さんは複製したことありますか?

模型歴の長い方なら粘土に埋めてシリコンを流して型を取り、レジンキャストを流し込んで原型と同じ形を得る、という行為だということはご存知だと思います。

複製に関しては粘土埋めのやり方や使う材料など、多くの情報がネットに挙げられています。

それでもなおこの複製という行為、やってみるハードルが高いのです。

その大きな要因は「費用がいくらかかるか読めない」から。

自作したパーツを複製したくなるときは模型にかかわっていると訪れるものですが、複製に必要な金額がわからずに、それであったら二つ自作するという選択をしてしまうことが結構あります。

シリコンやレジンの値段は調べればわかりますが、こまごまとした必要経費が読めないところが実はハードルだと思うのです。

今回はそんなハードルを乗り越えた私が、2022年9月現在の実価格とともに、いくらあれば複製が開始できるかを書いていきたいと思います。

 



必要総額は

初めに結論から書きます。

複製する原型はあるものとして、関連する材料・道具を何も持っていないという前提で、2022年9月現在の価格で、\13,237あれば一通りの型取り・複製ができます。

シリコン1kg、レジン2kgでの計算です。

万を超えるので手が出しにくい、と思われるかもしれませんが、すでに持っているものを流用できるもの、一度買えば次からは流用できるもの、消耗品だがなかなかなくならないもの、がほとんどです。最低限これだけの金額があれば一連の作業はできる、というラインだと思ってください。

用品型取りに使用複製に使用価格購入先
シリコン\4.203amazon
油粘土\825amazon
シリコンバリア\846amazon
複製用ブロック\1,350amazon
調色スティック\300amazon
プラパイプΦ8\300amazon
PP製ヘラ\330ホームセンター
紙コップ(大)\110100円ショップ
\110100円ショップ
トレー\110100円ショップ
マイナスドライバ―\110100円ショップ
タピオカストロー\110100円ショップ
手袋\110100円ショップ
はかり\799amazon
レジンキャスト\2,964amazon
紙コップ(小)\110100円ショップ
マドラー\110100円ショップ
ソース入れ\110100円ショップ
輪ゴム(大)\110100円ショップ
輪ゴム(小)\110100円ショップ
スチレンボード\110100円ショップ
合計\13,237

次から詳細についてみていきたいと思います。

型取りにつかうもの

まずは型取りに使うものについて紹介します。

シリコン

さすがにこれがなくては始まりません。

模型用として売られているものであれば何でもいいと思います。

私はGSIクレオスさんのものを使いました。

油粘土

2面型にするなら必要になります。粘土埋めの方法などはまた機会を設けて私なりのやり方をまとめて見れたらと思っています。

10年前にテスタメント製作の一環で複製を行った時はほいく粘土を使っていましたが、今回必要なタイミングでほいく粘土が見つからなかったため、複製用と書いてあるものを選びました。

使ったのが夏場だったからか少し柔らか目な印象でしたが、実使用上特に問題はなかったです。

シリコンバリア

こちらも2面型にするなら必要になります。

10年前は東急ハンズで購入しましたが、有機溶剤ということで購入同意書にサインさせられたりと仰々しいイメージでした。

今は模型用が発売されているので素直に模型用を購入しました。

複製用ブロック

こちらは手軽に型枠を作るのにあった方が便利でした。

10年前に購入したものが残っていたのでそのまま使っています。

ブロック同士の合いが悪くなっていましたが、特に不都合なく使えました。

調色スティック

粘土埋め時のヘラとして使います。スパチュラも買ってみたのですが、私は調色スティックの方が使いやすいので結局スパチュラは使わずじまいでした。

持ち手が細いので、マスキングテープを巻いて使っています。見た目は悪いですが使い勝手はよくなります。

プラパイプ Φ8

型内の樹脂流動経路(ランナー)として使います。購入するならΦ8が使い勝手がいい、ということでΦ8と書いていますが、他にプラ棒やプラモデルのランナーがあればそれを流用してもいいと思います。

PP製ヘラ

シリコンを缶から出したり、硬化剤と混ぜるのに使います。

PP(ポリプロピレン)製のものであれば、シリコン硬化後に驚くほどきれいに取れるので後掃除が楽です。

これは近場のホームセンターで購入しました。コーキング用品周りにあると思います。

紙コップ(大)

シリコンと硬化剤を混ぜるのに使います。

型の大きさにもよりますが、1/144のガンプラの部品の複製で80mm×120mm×15mm程度の片面に対してシリコン200gくらいを混ぜることになるので、大きめのものがおすすめです。

シリコンを先に複製したい部品に塗り込むことで表面の気泡防止やモールドへのシリコン流れを助けます。またシリコンバリアを塗るのにも使えます。100均で売っているもので十分です。

使ってしまって1本しか入っていませんが、太さの異なる4本がセットで売っています。

トレー

型取り時は型枠を組んで粘土を敷き詰めて部品を埋めることになるので、カッターマットなどの上で行うと動かすことが難しくなります。そこで100均で売っているトレーの上で粘土埋め・シリコン流しなどを行うことでトレーごと移動することが可能になります。

今回は1型作成する前提でトレーを1つで十分と考えていますが、同時に何型も作成する場合は型ごとにトレーを用意することで、トレーを積み上げてシリコンを硬化させることができて省スペースになります。

マイナスドライバ―

シリコンの缶のふたを開けるのに使います。特に汚れないので家にあれば新たに購入する必要はないです。

逆にないと本当に開けにくいのでない場合は汎用的なものを購入しておいてください。

これも100均で十分です。

タピオカストロー

書いておいて何ですがこれはそこまで必要でないかもしれません。ただデスフィズの複製をするにあたって導入してよかったと感じたものなので書いておきました。

複製するときレジンキャストは常圧で流し込むので型の端の方にはレジンが回らないことがあります。

それに対して注ぎ込む高さを稼ぐために使いました。

漏斗と迷って両方やってみたのですが、漏斗は残ったレジンを除去するのが難しかったのでストローがおすすめです。

詳細な使い方はまた記事にできたらと思います。

これも100均で購入しました。

手袋

液状の化学物質を取り扱うので、作業時は必ず手袋をするようにしましょう。

100均の大量に入ったポリエチレン手袋を、使い捨て感覚でどんどん使えばストレスなく作業が進められます。

はかり

シリコン、レジンキャストの重量測定用に使います。

1000円くらいのもので良いので、模型用に1つ購入しておくことをお勧めします。

複製につかうもの

次に複製で使うものです。

型取りの工程と共通して使うものもありますが、それらは上で紹介しているので省いています。

レジンキャスト

これもなければ始まらない材料です。

色は様々ありますが、おすすめはグレーです。

アイボリーもガレキっぽくていいですね。

白は細かな傷はもちろん、少し大きめの傷も見えなくなるので、レジンの色を生かした仕上げをしたい場合を除いて避けた方が無難だと思います。

私は昔テスタメント複製時、プラ板で作った部品を、複製してからもプラ板で作った感を出したくて白で複製しましたが、仕上げで非常に苦労しました。結局すぐに捨てサフ吹くのでグレーレジンで複製したほうが早かったと実感しました。

紙コップ(小)

複製時は80mm×120mm×15mm×2面程度の方に対してレジンを20g(A液10g/B液10g)くらい混ぜることになるので、小さい紙コップを購入しておくとよいです。

100均に売っています。

マドラー

レジンキャストの計量→攪拌→注型の流れは時間との勝負です。混ぜるのに使ったへらをきれいに吹いておく時間的余裕はないので、100均のマドラーをショットごとに使い捨てるようにするとストレスが少ないです。

ソース入れ

レジンキャストは各液1kg入りの缶に入っているので注型時に取り回しが悪いです。少量を100均で売っているソース入れに小分けにしておくと作業性が高まります。

A液/B液どちらかの液の粘度が高く、空気を巻き込んだ出方をするので空気穴を開けたいなと思っているので、やってみたらまた報告します。

輪ゴム(大)

複製時に型を締結するために使います。幅広のゴムが均一に締め付けられる気がするのでお勧めです。

100均で購入できます。

輪ゴム(小)

小さい型など、小回りの利く通常の輪ゴムもあった方が便利です。これも100均で購入できます。

スチレンボード

型の締結時になるべく均等にゴムの力を書けるために使います。もっとしっかりした板が良い気もするのですが、カッターで気軽に切れるし、特に不都合ないのでスチレンボードで十分かと思います。

これも100均で購入できました。

最後に

\13,237の出費で型取り、複製はできるということがわかりました。

価格だけ見ると高額ですが大半は使いまわし可能ですし、一度そろえてしまえばそれほど痛手ではないという印象です。

また、自分の作ったものを複製してあたかもガレージキットのような感じで組むことができる感覚と比べるとコスパはよい方だと感じています。

3体分以上の部品を複製して、ランナーから切り出して部品ごとにケースに分けて保管しています。
自分で作った原型であっても、複製品を組み立てるのはキットを組み立てるようでワクワクします。
左右共通部が作っと揃いました。早く胴体も作ってつなげたいです。

一番の出費はシリコンとレジンキャストでそれぞれ生ものなので使い切れるかが不安にもなりますが、私の環境だと1年たっても通常通り使えているので(シリコンは多少硬化が早まった印象)、みなさんもぜひ取り組んでみていただきたいと思います。

次回は今回の費用の中で複製できる部品の目安や、やっていて気付いた作業のコツなどを書ければいいなと思っています。

ではっ!

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