PowerPointを使った図面作図

試行錯誤

こんにちは、MIBです!

前回から製作の検討を始めたクロスボーンガンダムX11 ファータモガーナフルクロスですが、フルクロス部はスクラッチで原作版に近い形状を再現しようと考えています。

その中でPowerPointを使った形状検討を行っていますが、プラ板を切り出すための図面作成に十分対応できるため、その方法について紹介したいと思います。

PowerPointの設定

プラ板を切り出すためには原寸大で絵を描けないと使えません。

PowerPointは用紙設定ができますが、用意されているA4用紙設定だとサイズが少し小さくなってしまいます。

これは用紙設定を手動でA4サイズに設定することで解決できます。

詳細な方法についてはこちらの記事で紹介しているので、まずはそちらで設定を行ってください。

今回使うPowerPointの機能

最初に今回使うPowerpointの機能をまとめておきます。

記事を読み進める中で実際に作業する際に確認してみてください。

図形のサイズ指定

以下の方法で図形のサイズを指定することができます。

図形の統合

以下の方法で、2つの図形を統合することができます。

統合方法はいろいろあるので、実際にやってみて実感してみてください。

図形の統合は閉じた図形に対してのみ機能するので注意が必要です。

直線同士で機能させることができるようになれば2D CADとして使うことができるのに、といつも感じています。

最初に2つの図形を選択するとき、選択順によって結果が変わるのでご注意ください。

  • 図形の書式(色など)は最初に選択したものが引き継がれる
  • 単純型抜きのみ処理後の結果に差異が発生する(最初に選択した図形を後で選択した図形でカットするイメージの操作であるため)

私の場合、基本的に作図でうまくいかないときは単純切り抜きの選択順がおかしい場合が多いです。

左右反転

以下の方法で図形の左右反転ができます。

複数の絵をまとめて反転するときは事前にグループ化しておきます。

作図パターン1:厚紙検討内容のトレース

事前に厚紙等で形状を検討し、ある程度決まった形状をPCに取り込んでトレースする方法です。

厚紙検討

まずは厚紙で形状を検討します。

厚紙検討はハサミでザクザク形状を決められますし、失敗しても修正が容易なので手軽にチャレンジできるのが利点です。

PCにスキャン

次に検討した形状をスキャンします。

A4コピー用紙に検討した厚紙を貼り付けて、スキャナで読み込みます。

この方法だと基本的に原寸大でスキャンできるはずですが、PCに取り込むことで「なんか大きくない?」といった違和感を感じて不安になることが結構あります。

そのためあるきまった長さの線を書いておいて、PC上で原寸を確認できるようにしておく方がよいです。

これも線を引くだけなので対応は簡単です。

PowerPoint上で配置

スキャンした絵をPowerPoint上に貼り付けます。そして「図形のサイズ指定」で引いておいた線の長さの図形を用意し、原寸大があっているかを確認します。

作業途中で下絵が動いてしまってやりにくいときはこちらの方法で下絵をスライドマスターに埋め込んでしまうとやりやすいです。

上の記事では曲線をトレースする方法を解説していますが、曲線である分操作は複雑なので、今回は直線主体のフルクロスに合わせて簡単な方法を紹介します。

スキャンした図のトレース

基本的に長方形を組み合わせて、図形の統合を多用してトレースしていきます。

これを繰り返すことで直線主体の形状であれば簡単にトレースすることができます。

左右反転して様子見

完成した絵は基本的に閉じた図形になっているので、色付けも思った通りにできます。

また左右反転することで全体像の確認も容易です。

作図パターン2:PC上で形状検討

事前検討無しに、キットを採寸するなどして直接作図していく方法です。

キット採寸

今回は肩上部につく部品を作りたいので、フィットさせる面の形状を測定します。

おおよそ以下のような寸法を金尺で測定しました。

補助線を引きながらの作図

採寸した寸法をもとに狙った寸法を再現していきます。

補助線(補助長方形)を多用することで作図の正確性を上げていきます。

統合して完成

作図した多数の長方形を統合してほしい形状の形状完成です。

これらの作業を地道に繰り返して、プラ板に貼り付けてカットするための図面が完成しました。

こちらも印刷後に狙いの寸法になっているか確認するため、右下に決めた長さのラインを入れ込んでいます。

さいごに

今回はプラ板切り出しに使える図面をPowerPointで作図してみました。

厚紙試作をトレースする方法、直接作図する方法共に、直線主体の形状であれば比較的単純作業の繰り返しで作図できました。

ほんとの意味でのCADではないので直線のトリムができなかったり円の中心がピックアップできなかったりといった”CADとして使うには”不便な点もありますが、仕事含めてPowerPointを日常的に使うことが多い方にとってはほかに活用もできる方法なので身に着けておいて損はないと思います。

皆さんもPowerPoint作図、ぜひやって見てください。

今回作図した図面を使って実際にプラ板工作した様子も近々紹介したいと思います。

ではっ!!

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