キットを活かした改造のすばらしさ

試行錯誤

こんにちは、MIBです!

模型製作を趣味にしていると、小さな部品などからスクラッチをする機会もあるかと思います。

そして、それを経験するとキット改造をしていても、これは1から作った方が早いな、という思いが出てくることがあります。

私自身そのような思いでいましたが、最近キットを活かした改造を行うすばらしさに改めて気付いたので、その気付きについてまとめてみたいと思います。

スクラッチのすばらしさ

まずは1から作った方が早い、と感じてしまう原因について考えてみました。

  • スクラッチした経験があると、自分で作れる形状を把握できるので作ることができる↔できないの判断ができ、たいてい形状を小分けに考えて「作れる」という気になってしまう
  • キットをベースにすると、改造部分の形状をなじませたり、部品形状の中に可動軸を適した位置に設定する必要があったりと、何かとキットに対して制御が難しい課題が出てくる
  • スクラッチしたほうが個性が出しやすい

例えば下の写真は私が1から作った方が早い、と思ってスクラッチした部品です。

この部品をやっている中でも感じていましたが、キットがある中で1から作る場合は以下のデメリットがあります。

  • スクラッチできる形状であっても、形を考えて形を出す、という行為に時間がかかってしまいモチベーションが続かない
  • 形状的に妙に角ばっていたり、妙に平面だったりしてしまい、作品全体をスクラッチしない限りキットの制約は受けてしまう

特にモチベーションが続かず完成しなくなってしまう、というのが一番のデメリットだと感じました。

キットを活かした改造

キットを活かした改造を行う場合どこをどこまで活かすかという思考が必要になりますが、スクラッチのために形状やギミック含めて考えるのと比較すると考えることがかなり少なく、モチベーションを落とさずに作業ができるという利点があります。

そのため、

  • 作りたい機体の特徴的な部分、キットにない部品などはスクラッチする
  • 比較的こだわりの少ない部品であるものの、製作目的から改造を行う部品については、スクラッチしたほうが早いと感じてもキットベースで進めることをまず考える

という棲み分けで進めると、モチベーションを維持したまま完成まで最短距離で進める気がしています。

キットを活かした製作に必要なスキル

タイトルが大げさで私自身も完璧にそのスキルを持っているわけではないですが、以下のことができるとキットを活かした改造がスムーズに進むと思います。

文字にしてみると当然の内容ですが、詳細についてもそれぞれ紹介します。

  1. 狙った位置でカットするスキル
  2. 狙った形で削れるスキル
  3. キットの内部構造物を切除するスキル

狙った位置でカットするスキル

キットのパーツを活かすので、狙った位置でカットができると非常にやりやすいです。

私はデザインナイフでケガいてカット位置を明確にして、ニッパーで大まかにカットし、最終的にカッターで削り取ってやすりで仕上げる、という工程でやっています。

けっこうオーソドックスですがこのやり方である程度狙った位置でのカットが可能になります。

下の写真は現在作成中のEx-S補修パーツ(コチラのEx-Sの心残り部品を制作しているもの)ですが、ヒザ裏にビームサーベルを仕込むべくキットパーツをビームサーベル分カットして使っています。

これも最初はスクラッチしようと思っていましたが、キットパーツを使うことで1日で形になりました。

狙った形で削れるスキル

直線だけでなく、曲線や曲面まで含めて狙った形で削れるとキットの部品を活かすことが容易になります。

私はやすりは100均の金ヤスリと板に貼り付けた紙やすりをメインで使っていますが、ここぞというときのために良いやすりも保有しています。

下の写真は製作中のHGUC Vガンダムの襟パーツです。

キットは胴体と一体化されている襟を、変形機構盛り込みのために切り離しました。

これも最初はスクラッチしようかと思っていましたが、小さいながらも曲線、曲面で構成されている部品であるため、キットベースで進めたことで簡単に良い形に仕上げることができました。

主に適したヤスリを使ってキットの部品を削り出すことが時短のカギだと感じた部品でした。

キットの内部構造物を切除するスキル

キット改造の、特に部品を切り離したり開口したりする加工をそる際、内部のダボやピンがあると切削感が変わり非常にやりにくいです。

なので最初に内部構造物を切除することができればあとの加工が非常に進めやすくなります。

私は添付のスピンモールドを彫刻刀として使って切除しています。

モーターツールで削るのも良いですが、個人的には暴れてしまって思っていない箇所まで傷付けてしまうことがあるのであまり使っていません。

下の写真は現在製作中のEx-Sの頭部ですが、頬ダクトの開口のため内側構造物を削り取ってから開口しています。先に構造物を切除しておいたことで加工時の間隔が一定のまま作業ができて、簡単にきれいに仕上げることができました。

さいごに

加工に対しては当然の話が多くなってしまいましたが、逆にいうとこれらの加工を意識して行うことでどんどんキットを活かした改造がうまくなっていくということだと思いました。

わざわざ技術単独の練習(プラ板を狙った位置までカットして削る、等)は不要だと思いますが、キット製作を行う機会に合わせてこれらの内容を意識しながらやれば技術は上達すると思いますし、私も今後も頑張っていきたいと思います。

また今回の「スクラッチしたほうが早い」という内容については、「加工時間がかかってモチベーション低下して手を付けなくなる期間まで考えて、スクラッチしたほうがは早いと思うか」と考えるようにすると最適解が出せるような気もしました。

皆さんもスクラッチしたほうが早いと感じた場合は、是非一度立ち止まってキット改造できないか考えてみてください。

ではっ!!

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