こんにちは、MIBです!
モビルスーツをスクラッチする場合に直面することが多いのが、「バーニアが多い!」という場面です。
最近は多種の市販パーツが販売されているためそちらを使うこともできますが、市販のバーニアはいくつかの大きさをまとめて1つのセットとして販売していることが多いです。
そのためほしいサイズのバーニアをそろえる際に複数購入の必要があり、金額もかさむし、何より使わない大きさのものが大量に余ってしまいます。
現在制作しているクロスボーンガンダムX11 ファータモガーナフルクロスにおいてもフルクロスユニットの先端に大量にバーニアが必要になったため、ここで使った比較的簡単に大量の小型バーニアを製作する方法をご紹介します。
作りたいバーニア

フルクロスユニット先端のバーニアで絵の黄色く塗った部分です。
全部で18個必要です。
今回フルクロスユニットはスクラッチしています。
スクラッチ形状を決める際に全部同じサイズのバーニアがつくように形状を決めたので、同じ形を18個作る必要があります。
最初に取り組んだ方法(没になりました)
2mmのプラ角棒をカットしてほしい形にし、バーニアの凹みを治具を作ることで簡単に彫ろうと考えました。
形状を出すまではうまくいきましたが、治具での掘り込みが思ったより難しく、さらに時間もかかるため非現実的だと考えて別の方法で進めることにしました。
とりあえず1個彫り込んでみましたがフチがガタガタで、このままでは仕上げるのも大変そうでした。。。

実際に取り組んだ簡単な作り方
簡単といいますが手間はかかります。
方法
方法としては以下の通りです。

- 1mmプラ板を0.5mmプラ板でサンドイッチして
- バーニアの凹みを作る
- 間に1mmプラ板を貼り付けて
- バーニアの枠を作る
- 飛び出たプラ板をカットして完成
材料の切り出し
今回プラ板を大量に細切れにするため、スジボリ堂さんのRPカッターを使用しました。
以前購入していましたが使うのは久しぶりでした。

これを使って
●バーニアのベース用
- 1mmプラ板1.5mm幅
- 0.5mmプラ板2mm幅
●バーニアの間仕切り用
- 1mmプラ板1.5mm幅
- 1mmプラ板3mm幅
- 1mmプラ板4mm幅
●間仕切りのクリアランス確保用
- 1mmプラ板5mm幅
と多数のプラ板を切り出しました。
RPカッターのおかげで非常に正確に、短時間で切り出すことができました。

貼り付けとカット
クリアランス確保用の5mm幅のものを挟みながら、必要な間仕切り用のプラ板を接着していきます。
それを繰り返してバーニアの開口を再現したプラ棒(=バーニアの素)を作りました。
RPカッターの刃幅の制限で28mm程度の長さを作るのが限界です。
その中に3個分のバーニアの開口が構成できるので、7本(=21個分)準備しました。

カットと整形
できたバーニアの素をカットして成形していきます。

バーニア3個分がつながったバーニアの素からバーニア1子分ずつ小分けにする大まかなカットはRPカッターを使いました。
その後ほしい形状にするためのカットは実際は切るのではなくやすりで削って形を作りました。
その方法としては以下の通りです。
まず部品の最大幅が8mmなので、8mm幅に切り出したプラ板に両面テープを貼り付けて、1個ずつに切り分けたバーニアを貼り付けました。
開口があるのでできるだけ位置をそろえるように、目視で調整しながら貼り付けました。
その後端面をやすり掛けして削り込むことで全体の幅を8mmにしました。
この状態で端面を#600までやすり掛けして表面処理も終わらせておきました。

同様に別のプラ板にバーニアを45°傾けて貼り付け、飛び出たギザギザ部分をやすりで削っていきます。
ここでも形状が出た後は#600までやすり掛けして表面処理を終わらせます。
以上により全部のバーニアが、それなりに気楽に精度をもって一気に形状出しできます。

完成状態
以上の工程を踏まえて20個分バーニアが完成しました(1個は端面処理の際に貼り付け忘れて処理が漏れて完成しませんでした)
積層で作ったのでバーニアの凹みはシャープにできていて、外形もそれなりにしっかりした形になっていると思います。

最後に
今回は多数あるフルクロスのバーニアの製作法の紹介でした。
バーニアがつくことで、今回のフルクロスのテーマの一つである閉じた際に全体が面一になるというのが目で見てわかるようになりました。

今回の方法は手間はかかりますがやること自体は非常に単純で、角形バーニアであればある程度応用が利くと思うので、皆さんもバーニアが多数必要になった際にはぜひやってみてください。
ではっ!!
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